ナースアウトは間違ってもミルク育児を批判するイベントではありません。

ただミルク育児の人にも知ってもらいたいことがあります。
ミルク育児中にも外野からの声がいろいろあるように
母乳育児にも外野の声がたくさんあること。
ただのほほんと「出るからあげる?」だけでは今の日本はうまくいかないことも多いこと。

ナースアウトという名目でイベントを行うことで
どんな育児方でも見守ってほしい。
日本では母乳育児もミルク育児も間違った育児ではない、
どちらを選んでも見守ってくれるそんな世の中になれば、と願っています。

その上で、知ってほしい病気があります。
?ご存知ですか?★ボトルベビー病★?

世の中には間違ったミルク育児で亡くなる子どもがたくさんいます。

日本にいると「ミルクで子どもが亡くなるなんて?」という実感のわかない病気です。
しかし発展途上国を中心に今日も4000人もの赤ちゃんがボトルベビー病で命を落としている事実を知ってください。

どうして命を落とすのか?
1960年代から大手ミルクメーカーが国際的にミルクの素晴らしさをうたって広告を展開し、「母乳よりもミルクが素晴らしい」と間違ったイメージを広めました。
また世界中の病院でミルクの試供品が配られ無料でアドバイスをしました。

有名メーカーの最先端の育児を信じ、我が子のためと粉ミルクをあげる母親たち。
吸われなくなった母乳はすぐに出なくなってしまいます。

母乳に含まれる貴重な免疫をあげることが出来ず、感染症が多く衛生的とはいえない発展途上国では赤ちゃんたちは大きなリスクを負うこととなります。
更に試供品が配られるのは最初だけ。
貧しい人々にとって買わなくてはいけない粉ミルクは更に大きな問題となります。
貧しさのあまり、ミルクを薄める、飲み残しを与える、ひいてはその水さえ衛生面で安全とは言えない物です。

このような状態で赤ちゃんは下痢を起こし、栄養失調で亡くなっていまうのです。
これは事実です。

国連の機関である【世界保健機関(WHO)】と【国際連合児童基金(UNICEF)】は国際会議を開き、
1981年“母乳代用品の販売流通に関する国際基準”(通称WHOコード)が、
日本・US・アルゼンチンの3カ国を除く118カ国の承認で採択されました。(日本は棄権しています)

日本でも産まれてすぐ産院で粉ミルクを無料でもらって、調乳指導してもらってミルクを与える、
母乳指導よりも粉ミルクを飲ませることを薦める産院があることも事実です。

粉ミルクは母乳育児が本当に困難になった人たち(母乳育児が困難と確定した母親、母親を失った子どもたちなど)のためにあるものであって
安易に配る物ではないはずです。

WHOでは1500万人もの赤ちゃんが直接的または間接的に栄養失調でなくなっていて
その多くは母乳育児で助かる命であったとしています。
WHOの活動でその死亡率を劇的に下げたのが「母乳保育」と「カンガルーケア」だったそうです。

母乳保育の大切さを大きな声で訴えたい。
ナースアウトが“おっぱい”にこだわる最大の理由です。

日本でも正しい母乳育児が広まれば更に嬉しいことこの上ないです。

(今日の内容は全国委員会より引用抜粋して私の言葉にのせました)